まずは明けましておめでとうございます。
それにしても 今年の冬は暖かい。もはや暖冬のレベルを超えている気がする。
聞くところによると世界各地で異常気象が起きているらしい。地球温暖化の影響が目に見えてきたのだろうか。
TVでは毎日のようにそのニュースが流れ、人類滅亡時計も5分前だとか・・・。
新年早々暗い話題ばかりである。困ったもんだ。
ま、それはさておき、今日は所用で南紀白浜までいかねばならない。
用事そのものは短時間ですむのでとんぼ返りでもいいのだが、せっかくの遠出なので虫を探しに行くことにしよう。
というわけで高速に乗りひたすら南へ。
白浜までのアクセスも楽になったもんだ・・・でも今日はここからさらに南へ、ここからが遠いんだな。
まだまだ工事中
今年度中には田辺インターまで開通するらしいが、白浜から南は絶望的だろうな・・・たぶん。
で、お昼すぎに目的地に到着。
ここは黒潮のおかげで冬でも暖かく、オオキンカメムシの越冬地として知られている。
今回はじめて探しに来たのだが、はてさてどうなるか・・・。
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聞いた話ではツバキなどの低木の葉裏に数匹がかたまっているらしい。
ちなみにここは神社林で遊歩道はあるがそれ以外には立ち入らないようにと注意書きがしてある。
とりあえず北風のあたらない南側から捜索して行く。 ツバキを見つけてはしゃがみこんで葉裏を確認してみる。
遊歩道
歩くこと30分、何も見つからない。
さすがに立ったりしゃがんだりで疲れてきた。 いないはずはないんだが・・・。
歩道以外は藪になっていて歩けそうもないし、林内は高い樹ばかりで風あたりがつよそうだし。
暖冬だし、今日は特に暖かいから少しは移動したりするのかも。
と、あれこれ考えながらあたりを見回していると・・・あっ いた。
お初です。
けっこう高い位置にいるしツバキでもないし。
どうも前情報にとらわれ過ぎてたようです。 反省。
一旦見つかると面白いもので、次々と見つけることができた。
ここには2匹。
ツバキにも。
思ってたよりずっと大きい。
期待していた「集団越冬」は見当たらないがこれだけ見られれば上出来と言ったところだろう。
さらに歩いていくとカメラと三脚を持った人に出会った。もしかしたらと思いつつも尋ねてみると、やはりオオキンカメムシを探しにきたと言う。
先ほど自分が見つけた場所に案内し、いろいろ話を伺ったところ、本の編集の仕事をされていてそのための撮影だそうだ。
もう故人となられたがカメムシで有名な後藤先生の遺稿に関する本を現在手がけているとのこと。
カメムシに限らず守備範囲の広い先生だったので今から出版されるのが楽しみである。
時計を見ると3時を少し回ったところ。
明るい内にもう一ヶ所見ておきたい所があり、それではと挨拶しその場を後にした。
白浜に戻ったのは4時頃。 タイムリミットまで45分位だろうか。
目的はこれも成虫で野外越冬することで有名なタテジマカミキリである。
今度は何の情報もなく、ただそのホストであるカクレミノが何本かあるのを以前見つけていただけ。
見つけられればラッキー、もちろんこちらもお初である。
カクレミノ。
タテジマカミキリは細枝に自分の体の収納スペースを作ってつかまっているらしい。
まずはその痕跡を探す。
一本目はかなり高く、見上げても逆光で探すどころじゃないし、見つけたとしてもどうすることもできないのですぐにパス。
二本目、三本目と見ていくと枝が丁度良い高さにある木で見つけることが出来た。
が、本体がいない。
これがそうなのか?
それっぽいのはいくつか見られるがどうも自信がない。 どうやら前年度の枝のようなので1年生枝を重点的に見ていく。
しかしここの木は崖下から生えている上に樹幹内が薄暗くてよく見えない。
と、なんだか不自然な瘤が見えた。 ギリギリ手が届きそうな枝だ。
片手で手繰り寄せてもう片方の手で瘤をつまむと、独特の感触とともにそれが剥がれた。
虫を木から引き剥がす感触だ。
初めてのタテジマ。うーん感動、とりあえず別の枝につかまらせて撮影。
タテジマカミキリ(やらせ・・?)
それにしても見つけた枝にはかじった跡はなかったが・・・暖かい日には少し移動したりするのだらうか?
その後も探し続けたが見つからず、時間も迫ってきたので終了。
で、肝心の用事はというと15分くらいで終了。 虫取りのついでに用事・・みたいな一日でした。
今回は狙った虫がまさに教科書どうりに見つけることができ、しかも2種ともお初だったので大満足。
いつも行き当たりばったりで虫を探しているのが恥ずかしくなってきた。
これからはこういう虫探しに変えていかねば・・・でもそうなればハズレが多くなったりするんだな・・これがまた。
